今日、急速に高齢化が進み高齢者人口の増加に伴い、脳梗塞などの脳疾患や筋力の低下、神経疾患などが原因で、食べ物がうまく飲み込めない摂食・嚥下障害の患者が多く見られるようになりました。摂食・嚥下障害患者の治療を行うには、客観的に障害の程度を評価することが大切です。嚥下機能を客観的に評価する方法はいくつかありますが、嚥下内視鏡(VE)検査は、内視鏡による嚥下機能検査で、当院では平成15年7月より摂食・嚥下障害が疑える患者に行っています。
当院の検査機器は数年前に導入したPENTAX FNL-10RBSファイバースコープ、ポータブルLED光源対応とiPad Air 16G、リブト エアスコープAS2015を使用しています。WiFiにて画像をiPadに映し出し持ち運びに大変便利で在宅の場においても使用しています。
検査の方法は、嚥下障害の疑いのある患者様に対し、鼻の穴から内視鏡を挿入し(図1)、咽頭・喉頭の器質的異常、気道防御機構の働き(図2)、嚥下関連器官の運動能力、誤嚥の有無(図3)などの情報を得ることを目的に行われます。これにより、経口摂取が可能かどうか・安全な摂取方法・適切な食事形態などを判定する事が可能となります。また、結果はビデオに記録しスタッフ・患者・ご家族にお見せし、嚥下障害の状態を理解しいただきその後の方針を決定するために用いています。
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ファイバースコープ
ポータブルLED光源対応
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リブト エアスコープAS2015
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食事の時ムセル、食事に時間がかかる、嚥下がうまく出来ないなど、嚥下障害が疑える方は歯科口腔外科またはリハビリ科までご相談ください。